2011年06月

４大悲劇で知られるイギリスの劇作家、シェークスピアの
後期の傑作が映画化され、現在日本で公開中となっています。

今回映画化された作品は「テンペスト」というロマンス劇を
テーマにしたもので、映画のタイトルもそのまま「テンペスト」
とされ、上映開始と共に話題となりました。

映画「テンペスト」は演出家でもあるジュリー・テイモア監督が
手掛けた作品で、同監督はこれまでにも、ミュージカルの
「ライオンキング」、映画「フリ―ダ」などの作品に関わって
きた実力派です。

映画「テンペスト」は、ナポリ王のアロンゾーとその息子、
さらにミラノ大公を乗せた船が突然の嵐に襲われ、
絶海の孤島に漂着したところからストーリーが発展します。
漂着した島には、大公たちが謀略でミラノから追い出してきた
人々が住んでおり、ナポリ王や大公たちに復讐しようと
たくらみます。個性的な登場人物がたくさん出てくるストーリー
と、まるで芝居を見ているようなカメラワークが秀逸で
映画記者たちの評価も非常に高いようです。

この映画は実在の島で撮影が行なわれ、美しい自然の景観も
ふんだんに映し出されています。その景観の中で繰り広げられる
登場人物の軽妙な会話も舞台さながらで、今週末、さらに
動員数を増やしそうな勢いです。

シェークスピアのロマンス劇「テンペスト」は、これまでにも
多くの監督の手によって映画化されています。1979年には
デレク・ジャーマン監督が、1982年にはポール・マザースキー
監督が、1998年にはジャック・ベンダー監督によって映画化
されており、今回の映画化も大いに注目したいところです。